

ビルクリーニング特定技能2号合格者インタビュー FILE 3
今回インタビューにご協力いただいたのは、株式会社ケイミックス(東京都)。合格されたお二人の勉強のコツや、業務に取り組む姿勢には学ぶところが多くあります。お二人に対する企業側の期待も高いことが伺えます。
ぜひ、最後までご覧ください!
合格者プロフィール


―――日本とビルクリーニングの仕事を選んだ理由を教えてください。
NGANさん 将来、家族のためにお金をたくさん稼げるよう、まずは仕事のスキルをしっかり身に付けたいと考え、経済・技術が発展している日本に行くことを決めました。ビルクリーニングを選んだ理由は、子供の頃から家の掃除をよく手伝っており、この仕事が自分に合っていると感じたからです。
DONGさん 子供の頃から、『将来は海外で仕事をしてみたい』という思いが強く、家族とも相談した結果、経済的に発展していて安全性の高いと言われている日本に行くことを決めました。元々、清掃すること自体が好きで、きれいに清掃した後はとても気分が良くやりがいを感じるため、自分に向いていると思いビルクリーニングを選びました。
―――現場責任者になろうと思ったきっかけはなんですか?
NGANさん 特定技能人材として技能実習生の作業指導を担当するようになってから約2年後、自分のリーダーシップが会社に評価され、会社より現場責任者の仕事を担当するよう要請がありました。自分自身も、これまでの経験をさらに活かせるよう、より責任のある役割を担いたいと思い、現場責任者の仕事を引き受けました。
DONGさん 2023年8月に会社で開催された、ビルクリーニング特定技能2号に関する説明会に参加した時から、現場責任者を目指そうと考えました。
―――現場責任者の実務はいつ頃から、どのような実務経験を積みましたか?
NGANさん 会社からの要請を引き受けてから、現場責任者として、技能実習生含む現場の従業員の作業指導や全体のシフト管理、品質管理などを担当しました。最近は他の現場の技能実習生や特定技能外国人の労務管理も一部任されています。
DONGさん 2023年8月の新規現場立ち上げの際、会社から『現場責任者を目指さないか?』と声を掛けていただき、現場のシフトや出勤管理、作業員への作業指示、資機材管理等を任されるようになりました。
―――現場責任者の実務で苦労したことや、嬉しかったことはありますか?
NGANさん 最も苦労したのは、日本人やベトナム人以外の従業員とのコミュニケーションでした。特に、日本語が苦手な従業員に指示を伝える際、言語の壁が大きな課題でした。そのため、簡単な日本語や視覚的な方法で指示を分かりやすく伝える努力をしました。また、トラブルや作業ミスが発生した際に、すぐに対応しなければならないプレッシャーもありましたが、チームで協力して解決することで、信頼関係を築くことができました。
DONGさん 最初は他従業員とのコミュニケーションが難しかったです。仕事の内容をよく理解しないといけないですし、どのように伝えたり指導すれば良いのか悩みましたが、会社の上司や他の現場責任者のアドバイスもあり、徐々にコミュニケーションが上手くいくようになりました。
―――特定技能2号評価試験の勉強を始めたのはいつ頃ですか?どのような勉強をしていましたか?
NGANさん 特定技能2号評価試験の勉強を始めたのは、試験の6ヶ月前からです。私は仕事をしながら勉強する必要があったため、主に仕事が終わった後や休日を利用して勉強しました。受験前には学科試験問題(参考)と実技試験問題(参考)の勉強と、会社で考えていただいた実技試験類似問題を1ヶ月間勉強しました。
DONGさん 7か月前くらいからビルクリーニング1級学科試験問題に取り組み、受験前には学科試験問題(参考)と実技試験問題(参考)の勉強と、会社で考えていただいた実技試験類似問題を1ヶ月間勉強しました。試験対策は本社の教育担当の方に教えていただきました。第1回特定技能2号評価試験の合格者が実施したオンライン授業に参加させていただきましたが、いろいろ勉強になりました。
―――合格へのモチベーションを維持し、合格した秘訣を教えてください!
NGANさん 将来の目標達成のためには、特定技能2号の在留資格取得が非常に重要だと理解していたからです。目標達成後の未来の自分を常に思い描き、実現のために努力し続けました。
DONGさん 試験に合格後の、目標達成後の自分の幸せな姿を常にイメージして、絶対に実現させるために勉強を頑張れたことです。勉強方法については、単に言葉を暗記するだけではなく、内容を良く理解するために、自分で調べたり、経験者に聞いたりしました。
NGANさん DONGさん
合格発表の時は会社にいました。合格発表当日の10時ジャストにホームページで確認したところ、合格をしていたので大変うれしく、思わずオフィスで声をあげて喜びました。周りの同僚たちも一緒になって喜んでくれました! 本当にうれしかったです。
―――今後のキャリアプランや目標について教えてください。
NGANさん 現場責任者として経験を積み重ね、自分の更なるキャリアアップを目指し、会社全体の成長に貢献したいと考えています。また、自分と同じような目標を持つ技能実習生や特定技能人材のキャリアアップのためのサポートをしていきたいです。
DONGさん 現場責任者として経験を積みつつ、管理の仕事の質を高め、会社の業績向上に貢献したいです。日本での生活にとても満足しているので、日本で長く働き続け、将来、永住権を取得したいと考えています。
ベトナム出身で年齢も近いNGANさんとDONGさん。切磋琢磨する仲であることが想像できます。二人とも合格できて良かったですね!
後日、株式会社ケイミックス 橋本社長と写真をパシャリ!

●企業担当者インタビュー
株式会社ケイミックス
事業総括部長 佐久間 祐貴さん
事業総括部 西宮 潤さん
―――合格されたお二人への評価を教えてください。
ビルクリーニング職種技能実習生の1期生・2期生にあたる二人は、人格・能力ともに、現場のみならず、社内外で高い評価を受けています。
また、今回の合格により、後輩となるベトナム人技能実習生・特定技能人材が目指す目標として、彼らに好影響を与えており、弊社としては掛け替えのない存在であると認識しています。
―――お二人を現場責任者に抜擢した理由を教えてください。
1つ目は、社内外の評価。
2つ目に、管理・教育者としての心構え・人格を備えていること。
3つ目に、国籍を超えた管理・指導ができるため、です。
―――お二人にどのようなプロセスで現場責任者を任せましたか?
約2年半前から、現場の管理者側の仕事を段階的に実務経験として積ませていたこともあり、管理者手当の支給と併せて、現在の立場へ登用しました。
―――お二人の試験勉強にはどのようなバックアップをされましたか?
弊社グループ企業所属に、すでに合格者がいたこともあり、情報共有を図りながら、ビルクリーニング技能士の資格教育指導の担当者が模擬試験問題を作成しました。
主に、学科試験の勉強以外の実技試験問題の説明と、解答の考え方を中心にサポート体制を構築し、バックアップを図りました。
―――お二人が合格されたことを知った時の感想と今後の期待は?
まずは驚きとともに、本人の頑張りが報われたことを我がことのように喜びました。合格の知らせを聞いた時は本当に嬉しく思いました。
現在、弊社では、200名を超える外国人材がいます。引き続き、外国人材としての模範でいること、海外人材が海外人材の管理・教育を行うことで、より働きやすい環境を構築・推進し、弊社及びグループの成長に寄与することを期待します。
―――貴社の外国人採用のプランを教えてください。
弊社はこれまで、ビルクリーニング業種が技能実習に認可された初年度から技能実習人材の受入れを開始し、在留資格「特定技能」導入後、技能実習から特定技能1号への移行スキームを確立しました。結果として、多くの外国人材が各々のスキルを高めつつ、弊社で長年継続して就労可能となるような環境を構築できています。
さらに、今後の採用戦略としましては、以下の取り組みを計画しています。
1.特定技能2号取得に向けた教育支援体制の強化や、技能実習or特定技能1号から特定技能2号までのキャリアパスを構築のうえ、将来の現場責任者候補となるような優秀な外国人材を複数確保・育成
2.包括的な教育指導・管理体制強化のため、本部採用の高度人材の増員・育成
3.国外教育機関との連携によるインターンシップの導入による新規人材獲得

●合格者メッセージ
NGUYEN THI KIM NGAN さん
BUI NGUYEN THI DONG さん
●インタビュー後記
合格者のお二人と話をしていると、前向きな姿勢で仕事に取り組んでいることが伝わってきました。試験の合格を喜びながらも、まだまだ成長を求めているところにお二人のやる気を感じます。社内でもさまざまな国籍・年齢の従業員がいる中で、模範となることはもちろん、お二人の明るさや時折見せる真剣な眼差しでリーダーとしてますます活躍することでしょう。
また、会社のバックアップも不可欠な試験対策。どのように本人と会社がともに取り組むべきか、さまざまなヒントが本インタビューには散りばめられています。
3月末の試験、今後の試験にチャレンジする方は、合格者の先輩であるお二人からの応援メッセージもありますので、積極的なチャレンジをお待ちしております!