ビルメンテナンス業における適正取引等の推進
《 CONTENTS 》
自主行動計画 | パンフレット | 交渉支援ツール | 根拠資料 | 国等の契約方針 | 相談窓口 | セミナー動画 | 価格交渉調査 | 企業への支援策 | 資料編
適正価格契約に向けて(ビルメンテナンス業における価格転嫁に向けた自主行動計画)
国は「物価上昇を乗り越える構造的な賃上げ」を実現するため、企業がその原資を確保できる取引環境を整備すること、すなわち労務費の適切な転嫁を通じた取引適正化を強力に推進しています。その一環として、令和5年11月29日に内閣官房及び公正取引委員会の連名で「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」が策定されました。
本指針では、発注者・受注者に対して「採るべき行動/求められる行動」が示されていることから、ビルメンテナンス業界として自ら取り組みを促進するため、全国協会では「適正価格契約に向けて(ビルメンテナンス業における価格転嫁に向けた自主行動計画)」を策定しました。
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また厚生労働省は令和6年8月29日、各省庁、都道府県、市区町村、関係各位(民間ビル所有者等)に対し、本行動計画に基づき会員が価格転嫁交渉に取り組むにあたって、①協議のテーブルにつくこと、②交渉を行ったことによる不利益な扱いをしないこと、などを求める事務連絡を発出しました。
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ビルメンテナンス業における適切な価格転嫁の円滑化に向けて(パンフレット)
協力:厚生労働省(健康・生活衛生局 生活衛生課)
●ビルメンテナンス事業者の皆さまへ
指針では、受注者自らが価格交渉に臨むことが求められています。価格交渉に臨むビルメンテナンス事業者の皆さまに知っておいていただきたい内容を、パンフレットにまとめました。
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●発注者の皆さまへ
受注者として価格交渉に臨む際、発注者への説明材料としてご利用いただけるパンフレットです。ビルメンテナンス業界のコスト構造や、契約改定率の推移と最低賃金上昇率との乖離、人件費の根拠となる労務単価などが記載されています。
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価格交渉・転嫁の支援ツール
適切な価格転嫁を実現するためには、思い切って価格交渉を行うことが重要です。そして交渉においては、コストの上昇状況など、価格転嫁が必要となる理由を明確に示すことをはじめ、しっかりとした準備を行うことが大切になります。
中小企業庁では、価格交渉の根拠材料として有用な公表資料のデータベースや、価格交渉に応じてもらえない等の取引上の悩みの相談窓口といった情報を用意していますので、ぜひご活用ください。
(ツールの一例)
また各省庁等では発注者に対し、①適切な価格で単価の見直しを行い代金の額の変更を検討すること、②受注者から取引価格の引上げを求められた場合には協議のテーブルにつくこと、③転嫁を求められたことを理由とした不利益な取扱いをしないこと、などを求める通知類を複数、発出しています。
交渉に臨むにあたっては、これらの通知文書等も説得材料となりますので、ご活用ください。
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労務費の上昇傾向を示す根拠資料
「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」では、受注者の行動として「発注者との価格交渉において使用する労務費の上昇傾向を示す根拠資料としては、最低賃金の上昇率、春季労使交渉の妥結額やその上昇率などの公表資料を用いること」とされています。その一例をご紹介します。
・厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」 NEW!!
・厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました」
・国土交通省「建築保全業務労務単価」
・中小企業庁「労務費、原材料費、エネルギーコスト上昇の根拠となる公表資料(例)」
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令和6年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針
令和6年4月19日に閣議決定された「令和6年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針について」では、中小企業・小規模事業者に対する役務及び工事等の発注に当たって「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の趣旨を最大限考慮すること、また受注者が労働者に最低賃金額以上の賃金を支払う義務を履行できるよう配慮することが求められています。
また、本方針の8ページ「4 ダンピング防止推進の周知」の「(2)適切な予定価格の作成」の項では、特にビルメンテナンス業務の発注にあたって、下記の記載がなされています。
国等への交渉に臨むにあたっては、これらの資料も説得材料となりますので、ご活用ください。
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価格転嫁交渉に関する相談窓口
■不適切と思われる対応をされたら……
中小企業庁「違反行為情報提供フォーム」へ情報提供をお願いします。
■労務費の転嫁に関しては……
公正取引委員会「労務費の転嫁に関する情報提供フォーム」へ情報提供をお願いします。
■その他の相談窓口等
労務費の上昇を理由とする価格転嫁の交渉について、どのように臨めばよいかお悩みの方は、下記の相談窓口等を積極的に活用してください。
相談内容 | 相談窓口の例 | |
本府省等 | 地方事務所等 | |
価格交渉・価格転嫁の相談 (好事例の紹介、転嫁の考え方、 参考情報の提供など) | 国(地方経済産業局)、 地方公共団体(産業振興センター等) | |
価格転嫁サポート窓口 (47都道府県に設置しているよろず支援拠点に設置) | ||
下請かけこみ寺 | ||
商工会議所・商工会 | ||
指針の記載内容に 関する質問 | 公正取引委員会 事務総局経済取引局 取引部 企業取引課 | |
独占禁止法上の優越的地位の 濫用の考え方に ついての相談 | 公正取引委員会 事務総局経済取引局 取引部 企業取引課 | 取引課又は内閣府 沖縄総合事務局 総務部公正取引課 |
下請代金法上の買いたたきの 考え方についての相談 | 公正取引委員会 事務総局経済取引局 取引部 企業取引課 | 下請課又は内閣府 沖縄総合事務局 総務部公正取引課 |
中小企業庁事業環境部 取引課 | 経済産業省の 地方経済産業局又は 内閣府沖縄総合事務局 経済産業部 |
■全国ビルメンテナンス協会 相談窓口
全国協会では「ビルメンテナンス業における価格転嫁に向けた自主行動計画」に基づき、不適正な取引事例などがあった際に情報を受け付ける相談窓口を設置しています。
寄せられた情報は当協会にて集約し、厚生労働省、公正取引委員会、中小企業庁、関係団体など各所に開示するとともに、改善に向けた協力を要請することとしています。
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「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」解説セミナー【アーカイブ配信】
2024年1月に厚生労働省と全国協会が共催した「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」解説セミナーのアーカイブ配信を行っています。動画は約38分、視聴は無料です。マイページ登録をしてご利用ください。
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ビルメンテナンス業務に関する契約(公共調達)における令和5年度最低賃金額改定を見据えた契約金額の変更の交渉に関するアンケート調査
2023年8月に総務省、厚生労働省より発出された「令和5年度最低賃金額改定を見据えた契約金額の変更検討について(緊急依頼)」通知により、公共物件発注者に対し「受注者から契約金額の変更の請求があった場合は、年度途中であっても適切に対応する」ことが求められたことに鑑み、受注者からの請求実施状況とその結果の把握を目的に、調査を実施したものです。
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最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援策
厚生労働省・中小企業庁では、最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者を支援するための施策を一覧にしてまとめています。下記よりダウンロードできますので、ご活用ください。
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資料編(各省庁等からの通知等)
・労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針(本文)【PDF】
・労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針(概要)【PDF】
・令和6年度地域別最低賃金額答申状況【PDF】
・「適正価格契約に向けて(ビルメンテナンス業における価格転嫁に向けた自主行動計画)」について(周知)【PDF】
・ビルメンテナンス業務に関する契約(公共調達)における令和6年度最低賃金額改定を見据えた契約金額の変更検討について(依頼)【PDF】
・最低賃金額の改定等に伴うビルメンテナンス業務に関する契約金額の変更について(通知)【PDF】
・経済財政運営と改革の基本方針2024【PDF】
・「デフレ完全脱却のための総合経済対策」について【PDF】
・ビルメンテナンス業務の公共調達における令和6年度建築保全業務労務単価の活用等について【PDF】
・最低賃金額の改定に伴うビルメンテナンス業務に関する契約金額の変更について【PDF】
・令和6年度中小企業者に関する国等の契約の基本方針【PDF】
・ビルメンテナンス業務に関する契約(公共調達)における令和5年度最低賃金額改定を見据えた契約金額の変更検討について【PDF】
・政府側の対応状況(令和6年1月22日「政労使の意見交換」資料)【PDF】
・労務費の適切な転嫁に向けた政府側の取組状況のフォローアップ(令和6年3月13日「政労使の意見交換」資料)【PDF】
・ビルメンテナンス業務に係る発注関連事務の運用に関するガイドライン【PDF】
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