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CASE86 閉じかけたドアに足を取られ転倒!-故防止対策は4つのMで考えよう-

2025/01/25 10:00

【事故エピソード】

A子さん(48歳)は、前日、ゴミステーションに集めた10数個のゴミ袋を、事業所の玄関脇のドアを通って、ゴミ回収場所まで運んでいました。
回収車の来る時間が迫っていたので、ゴミ袋を両手に持って作業していました。A子さんは、解放しているドアが完全に開ききっていないと気づいていましたが、しばらくは閉まってこないだろうと思っていました。
何回か運んだところで、ドアが閉まりかかりましたが、急いですり抜ければ大丈夫と思いました。しかし、後ろ足がドアに引っかかり、その拍子に転倒、右足と右手首を骨折してしまいました。

[1]原因はルール違反だけではない⁉事故の背景をしっかり捉えよう

ゴミ袋を両手に持って移動中、段差に躓いて転倒、階段を踏み外して転落、という事故は多くの事業場で発生しています。この事業所でも例外ではなく、両手に荷物を持って移動しない、いわゆる「両手持ち禁止」のルールを掲げていました。
しかし、朝のゴミ出し、昼前の片付け作業時など、しばしば“両手持ち作業”をする人がいました。現場リーダーや管理者のなかには、「忙しいときはしょうがないかな?」といった認識を持つ人がいて、“両手持ち”が黙認されている状況でした。
事例の事故、再発防止対策には、「両手持ち禁止の徹底を図る」ことが掲げられましたが、果たしてこれで事故を防ぐことができるのでしょうか。

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