変わろう! シニア層の特性に配慮した職場へ
2022.07.25 15:00 更新
世界で最も高齢化が進んでいる日本。労働人口が減り続ける中、企業にとってシニア層の活用は、ますます欠かせないものとなっています。厚生労働省のエイジフレンドリーガイドラインによると、60歳以上の雇用者数は過去10年間で1.5倍に増加。しかし、就業率が上昇する一方で、危惧されているのが高年齢労働者の労働災害です。
人生100年時代に求められる「エイジフレンドリー」とは
そうした状況下で、令和2年3月に厚生労働省より「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(エイジフレンドリーガイドライン)が策定されました。これにより企業には、「高年齢労働者に配慮した職場づくり」が求められるようになりました。具体的には、ケガの防止や体力維持向上にむけて安全衛生教育等に積極的に取り組むことが重要とされ、支援団体では、労働災害防止対策を推進するさまざまなセミナーを行っています。
中央労働災害防止協会では、安全衛生教育の担当者などを対象に、エイジフレンドリーガイドラインに対応した「高齢化時代における働く人の健康安全推進セミナー」を実施。高年齢労働者に対する具体的な安全衛生教育と、管理監督者の留意点などを1日で学べるカリキュラムを用意しています。
受講者からは「高年齢労働者の労災増加に苦慮していたが、会社として何から始めればよいかヒントを得た(40代 安全管理者)」「理解しやすい内容で時間も丁度良かった。高年齢労働者が自分自身を良く知って災害リスクを減少させていく取り組みを進めたい(60代 人事労務担当)」などの声が寄せられています。
職場の一人ひとりがイキイキと活躍してもらうために、防災、減災と真剣に向き合わなければいけない時代。高年齢労働者が自分の身体機能を自覚できる機会をつくること、適切な運動で身体機能の維持に取り組める環境であることが、これからの社会のスタンダードになるでしょう。
特に高年齢労働者人口の多いビルメンテナンス業では、年齢を重ねるにつれ「立つ、座る、歩く、走る」 などの運動機能やバランス感覚が低下することで、「転倒」「墜落・転落」の災害が増加しています。より安全な職場づくりに向け、ビルメンテナンスの業務内容にあったセミナーを活用してはいかがでしょうか。
【中央労働災害防止協会】労働災害対策セミナーのご案内
令和4年度版「高齢化時代における働く人の健康安全推進セミナー
~高年齢労働者がイキイキと元気に働ける職場を目指して~
●開催日時※研修期間は1日。いずれの日程も9:30~17:00
第2回 2022年9月5日(月)
第3回 2023年2月14日(火)
※第1回は終了しています
●会場 安全衛生総合会館(東京都港区)
●対象者 安全管理者、衛生管理者、産業保健スタッフ、RSTトレーナー、人事労務担当者、THP指導者等の安全衛生教育を担当する方
●カリキュラム
【講義・実技】高年齢労働者向け教育の実際
安全と健康確保の意識づけ、体力チェックの実際、体力の維持向上や生活習慣改善の方法等を体験を通して学ぶ
【講義・実習】管理監督者向け教育の実際
高年齢労働者と一緒に働く管理監督者の役割と責任、就業上の配慮や注意点、エイジアクション100 を用いた職場改善について学ぶ
●詳細・お問い合わせはこちらから
参考資料:厚生労働省エイジフレンドリーガイドライン