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CASE58 雨の日の安易な傘差し行動は事故のもと 悪天候時の作業は基準を決めておこう

2022/09/30 13:00

2022/9/30 13:00 更新

    設備担当者のKさん(63歳、男性)は、台風接近の予報の中、いつも通りビル屋上の機械設備のメーター検針業務に向かった。屋上に出る扉を開けるとすでに雨が降り出していて、風もいつもより強く感じた。ドア近くの用具入れにはビニール傘が置いてあり、これを差して歩き始めたが、風と雨で前が見にくく、足元の段差に躓き、転倒してしまった。

“異常気象”が話題になり始めてからずいぶん経過しています。少し前には局地的に集中して大雨が降る「ゲリラ豪雨」、最近では、次々に生まれる積乱雲が列を作るように並ぶことで同じ地域に集中豪雨をもたらす現象「線状降水帯」が大きな被害をもたらしています。台風も強大化する傾向にあるようで、今年も沖縄、九州地域に大きな被害をもたらしました。
こうした悪天候時の作業については労働安全衛生規則第9章第1節「墜落等による危険の防止」に関する条項、第522条で、「強風、大雨、大雪時の作業の禁止」が定められています。そして、悪天候の具体的な数値については通達により、以下のように示されています。

悪天候時での事故防止対策や作業の中止基準をあらかじめ決めておく必要があります。
人が感じる風の強さ、雨の降り方と数値の目安については、下の表を参考にしてください。

第522条「強風、大雨、大雪時の作業の禁止」
*10分間の平均風速が毎秒10m以上の風
*1回の降雨量が50ミリ以上の降雨
*1回の降雪量が25㎝以上の積雪

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