1年ぶりの帰国で感じた、「当たり前」への違和感
2022/05/24 15:00
2022.5.24 15:00 更新
<本記事の掲載にあたって>
新型コロナウイルスが世界を覆う厳しい状況下、気候変動を始めとする
地球の観測を続けるために、日本を出発した第62次南極地域観測隊。
脱炭素という二酸化炭素排出削減の加速を求められる現在、
南極で得られる環境データはとても重要です。
そして、都市社会の脱炭素化を推進するビルメンテナンス事業者にとっても
この情報は今後の方向性と知識を向上させるために欠かせないと考えられます。
そんな最前線からのリポート「南極からの手紙」をお届けします。
ようやく「しらせ」が日本へ到着
しらせは帰国日程を少々早めるためにほぼ全速力で日本に向け北上をしていました。いよいよ明日には横須賀港に入港するのですが、一旦伊豆大島の沖に時間調整のために停泊していました。島の灯りや車のヘッドライトの動きが見え、久しぶりに人の営みを感じることができました。
島の付近では携帯電話の電波も通じます。家族や友達と連絡を取るために、観測隊も甲板で賑やかにしています。テレビの電波も入るようになって、一年ぶりに野球中継を見ました。
ところが……、あれ、映像に目が追いつかない! 目まぐるしく変わるテレビの画面、表示される投手やバッターの対戦成績など大量の情報に、一瞬で目が疲れてしまいました。他の隊員も同じ感想を持ったようなので、おそらく、1年の間テレビを見ていなかったからでしょう。この時、テレビを見ながら感じた「越冬の影響」をその後も発見していくのでした。
この記事はマイページ会員限定です。登録(無料)すると続きをお読みいただけます。