働いていた飲食店が新型コロナの影響で休業したA子さん(47歳)は、友人の紹介で同じショッピングモールの清掃の仕事に就いた。「長年働いてきた場所だから慣れていて、勝手も分かっている」と気楽に考えていたが、新しい仕事には覚えることが多く、知っていたつもりの建物も、バックヤードなど立ち入ったことのない場所ばかりで戸惑うことが多かった。また、作業開始時間が以前の仕事よりも早いために寝不足気味で、ひと通り仕事をこなすと、今までにない疲れを感じる毎日だった。業務開始から10日め、一人で巡回するようになった矢先に、ゴミステーション出入り口の段差につまずき、勢い余って床に転倒してしまった。両手にゴミ袋を持っていたので肩を強打し、骨折する重傷を負った。
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