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CASE80 災害防止には、作業手順書を作ろう―ムリ、ムダ、ムラを排除し、質の安定、作業効率の向上にも効果が―
2024/07/25 10:00
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【事故エピソード】
A子さん(65歳)は8時からマンション各階の清掃とゴミ出しを終えて、小休憩をとった。いつもより時間に余裕があったので、1階のゴミ置き場の床清掃をしようと思った。バケツ、ホース、デッキブラシなどを用意し、出入り口脇に設置された排水マス(40cm×40cm、深さ40cm)のグレーチングを外した。すぐに作業に取り掛かろうとしたが、屋上出入り口の施錠のことが気になりはじめ、確認に向かった。カギはしっかりとかけられていた。
ゴミ置き場に戻ったA子さん、すぐにホースから水を出しながら床を洗い始めたが、開けっ放しにしていた排水マスのことを忘れ、中に落ちてしまい、左足膝下を骨折してしまった。
[1]事故が起きて初めて作業手順の重要さを知る
事故の調査を担当するとき、必ずこの作業に手順書はありますか? と聞くことにしています。すると多くの現場で、「こんな作業でも手順書が必要ですか?」、「手順書があってもその通りに作業してくれないので、手順書を作る時間がない」、「そもそも手順書の作り方が分からない」、といった回答が出てくることがしばしばあります。さらに極端な例ですが、「自分が手順書、オレ流でやっているから手順書はいらない」といった声を耳にすることもあります。
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