採用活動のトレンドが変化?
オンラインを利用した採用活動「実施したことがある」企業が7割超
2022.09.21 19:00 更新
コロナ禍が訪れるまでは「対面」が当たり前だった採用活動。それまではごく少数だった「オンラインでの採用活動」は、コロナ禍を契機に採用市場のスタンダードとして爆発的に浸透し、大手転職サービス企業による合同説明会なども、今では「オンライン」併用が当たり前になっています。
世界を一変させた新型コロナウイルス感染症による「新しい生活様式」が社会に浸透し、採用活動にも大きな変化が訪れました。
「Re就活」などの就職情報サービスを運営する株式会社学情(東京都千代田区)が、企業の採用担当者を対象に実施した「採用活動における『オンライン』の導入状況」アンケートでは、7割以上の企業が採用活動の一部にオンラインでの活動を取り入れていると回答しました。
出典:https://service.gakujo.ne.jp/220228 有効回答数:2,057件
同アンケート調査結果によると、オンラインでの採用活動を実施している企業の74.3%が「遠方からのエントリーが増加した」をメリットと回答。次いで「総エントリー数が増加した」62.8%が挙げられました。
オンラインでの採用活動を実施している企業は採用市場での競争に有利に働き、求職者との接触機会が増加していることを意味します。一方、オンラインでの採用活動を実施していない企業は、求職者との接触機会の損失が起きているということでもあります。
同時に、求職者側も状況が一変。求職者を対象とした調査によれば、会社説明会へのオンライン参加を希望する求職者が劇的に増加。「オンラインを希望(46.3%)」「どちらかといえばオンラインを希望(22.4%)」あわせて68.7%がで希望する結果となっています。
その理由は、もちろん新型コロナウイルス感染リスクの回避もありますが、これまで一社一社足を運びながら時間をかけざるを得なかった活動が、オンラインでは複数社の予定を1日に入れることができ、より多くの企業説明会や選考に参加できるようになったことが大きいようです。
オンライン化により、企業情報を集めるための労力が減り、求職者側が「秤に掛ける企業数」が増えているといえるでしょう。
出典:https://service.gakujo.ne.jp/220906 有効回答数:246件
また、転職サイト大手「エン転職」を運営するエン・ジャパン株式会社によるユーザー調査では、若年層ほどオンラインでの面接を希望する割合が多いことが分かっています。
出典:https://www.atpress.ne.jp/news/293245 有効回答数:7,206件
採用活動のオンライン化、本当のハードルは?
オンラインでの採用活動に対し、企業側・求職者側ともにデメリットとして挙げられるのが「対面よりも読み取れる情報が少ない」というもの。
互いの顔はモニター上に表示されますが、表情やジェスチャー、視線などの機微(いわゆる非言語的情報)が分かりにくいこと、加えて求職者には「会社内の雰囲気がわからない」ことも、オンラインでの採用活動のハードルと感じているようです。
オンラインでの採用活動を効果的に行うにあたっては、このハードルをいかに越えるかが鍵といえるでしょう。
出典:https://www.atpress.ne.jp/news/293245 有効回答数:7,206件
『採用プロセスすべて』をオンライン化する必要はない
採用活動のすべてのステップをオンライン化するには、膨大な労力を要します。機材の投資や採用体制の整備、社内の理解、これまで蓄積した対面での採用ノウハウをどうオンラインに活かすかといった、採用計画そのものの大幅な見直しが必要になります。
こうしたハードルを回避する策として、多くの企業が取っているのが「対面・オンライン併用」の採用活動です。オンラインでの採用活動を行っている企業の約7割が併用しています。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000849.000013485.html 有効回答数:1,949件
コロナ禍による生活様式の変化、そして求職者のニーズを考えれば、オンラインでの採用活動は機会損失をしないためには必須となりました。
オンライン・対面のメリットをそれぞれ上手に使い分け、自社にとって「いい所取り」の採用活動を目指してみてはいかがでしょうか。
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