Noimage Noimage

労務費の適切な転嫁のための価格交渉に「令和6年度建築保全業務労務単価」の活用を(厚生労働省)【3月19日更新】

2024/03/19 09:00

※本件に関して、厚生労働省より講師を招いてオンライン説明会(無料)を開催中です。下記バナーより、ぜひご参加ください。

説明会の詳細はこちら

2月16日に国土交通省より「令和6年度建築保全業務労務単価」が公表されたことを受け、厚生労働省は2月29日に「ビルメンテナンス業務の公共調達における令和6年度建築保全業務労務単価の活用等について(依頼)」の通知を各都道府県契約担当課長、総務省自治行政局行政課長、各省庁契約担当課長宛てに発出するとともに、全国ビルメンテナンス協会には、会員に対して本単価を活用した価格交渉の申し入れを検討するよう示すことが要請されました。

労務単価は、公共施設の建築保全業務費用を積算するにあたっての「直接人件費を積算するための参考単価」であり、「保全技師等、清掃員、警備員」の職種別/技能・実務経験別に単価が示されています。従って、本単価の前年度からの上昇率は「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」に記載のある「労務費の上昇傾向を示す根拠資料」に該当するものと考えられます。

【参考】令和6年度労務単価と前年度比
全国・全職種平均:16,612円 / 令和5年度比:+6.2%(12年連続の上昇)

職種 全国平均 令和5年度比
保全技師等 21,417円 +3.4%
清掃員 13,983円 +9.8%
警備員 14,437円 +8.2%
令和6年度建築保全業務労務単価(PDF)

「指針」では、物価上昇を乗り越える構造的な賃上げの実現に向けて、発注者のみならず受注者にも「採るべき行動/求められる行動」が要請されており、このうち受注者として採るべき行動②に「発注者との価格交渉において使用する労務費の上昇傾向を示す根拠資料としては、最低賃金の上昇率、春季労使交渉の妥結額やその上昇率などの公表資料を用いること」とありますので、本単価の上昇率を根拠とした協議の申し入れを行うなど、積極的な活動をお願いします。

■関連リンク
・公正取引委員会:労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針
・ビルメンWEB:「令和6年度建築保全業務労務単価」が公表されました(国土交通省)
・ビルメンWEB:「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を公表(内閣官房・公正取引委員会)
厚生労働省からの通知文書(PDF)

■ご参考資料
「適切な価格転嫁の円滑化に向けて」パンフレット(PDF)
契約金額の変更の交渉に関するアンケート調査結果(PDF)