「建築×BIM×ロボット」デモンストレーションを開催しました
全国ビルメンテナンス協会と広島工業大学建築保全業務ロボット研究センターは、5月29日、ビルメンテナンス会館(東京都荒川区)で「デジタルツインの実現に向けた『BPS』ならびに『維持管理BIM』デモンストレーション」を実施しました。
BIMとは、コンピュータ上に構築した現実の建物の立体モデルに、部位の名称、性能、コスト、管理履歴などのデータを持たせた情報モデルです。現在は企画・設計の分野で活用が進んでいますが、国は施工から維持管理・運用まで、建物のライフサイクルで一貫して活用することを強力に推進しています。
国土交通省・建築BIM推進会議が令和4年3月に策定した「建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活用方策に関するガイドライン(第2版)」では、維持管理・運用BIMの担い手として「ビル管理会社」が明記されています。これを踏まえて全国協会では「維持管理・運用BIM-WG」を設置し、ビル管理会社が維持管理・運用BIMに適切に対応できるよう、調査・研究を進めています。
今回のデモンストレーションは、その活動の一環として実施したものです。
デモンストレーション前半は、広島工業大学 建築保全業務ロボット研究センター 代表 杉田洋氏より、BIMと連携したセンサを建物に設置することで、共有された建物内の位置情報を元にロボットを運用し、取得した情報を管理するシステム(BPS)について、実際にBIMモデル化したビルメンテナンス会館で実演を行いながら説明がなされました。実演では、BIMモデル化した室内でデモ用ロボットを動かし維持管理情報の表示・記録やVRゴーグルを用いて、BIMモデル化した室内の設備・計器を確認し、結果を入力が行われました。
後半では、実演に使用されたロボットやロボットの操作画面等をご覧いただき、VRゴーグルを着用しBIMモデル化した室内の設備・計器の確認を体験していただきました。
当日は200名超の方にご参加いただき、さまざまな質問が寄せられるなど、デジタルメンテナンスの関心の高さがうかがえました。
BIMモデルを用いてデモ用の警備ロボットを動かし、取得した不審者情報を防災センターで一元管理
維持管理情報を取得するためのセンサ、位置情報を取得するためのボードコンピュータが搭載されたデモ用ロボット